第135回知的財産マネジメント研究会(Smips)

第135回知的財産マネジメント研究会(Smips) 開催概要
日時:2012年5月12日(土) 場所:政策研究大学院大学5F 参加費:無料

★13:00-14:30 セッション1
・ライセンス・アソシエイト分科会(オーガナイザー:山本貴史) :講義室 L
 今回のテーマは、「マーケティング」です。大学の技術のライセンス活動を考える際、マーケティングはとても 重要な視点ですが、マーケティング=営業だと思っている人が多いのが現状です。大学の技術のマーケティングとは何か?について考えました。
 
・若手研究者のための知的財産リテラシー分科会(オーガナイザー:山田光利):講義室K
 今年から「若手研究者のための知的財産リテラシー分科会」と題して、13時からのセッション(隔月開催)で新しく分科会を始めることになりました。第1回のテーマは「ソーシャルメディア時代の研究内容の適切な管理」です。twitterやニコニコ動画などのソーシャルメディアを使って研究内容を公開する研究者(学生含む)が増えてきています。「社会への情報発信」「研究仲間の獲得」などのメリットもあるでしょうが、良い面ばかりに注目が集まって「情報漏洩」などのデメリットについて理解している研究者は(特に学生では)少ないのではないでしょうか。5月の分科会では、いまどきの大学院生が研究室の外でどんな活動をしているか紹介し、それに対するメリット、デメリット、今後起こりうる問題などについて考えました。
 
・法律実務分科会(オーガナイザー:足立昌聡):講義室 I
今回は、特許申請での権利化を焦るあまりに、いざという時、使えない特許になってしまったケースを扱いました。チーム対抗のケーススタディを行いました。
 
★15:00-16:30 全体セッション:講義室 L
テーマ「組織の変革力を高めるウイズダム・エンジニアリング ~人の知恵を活かして革新を起こす~ 」 
講演者:古河建規様(株式会社インクス 代表取締役社長)

 2009年にインクスは経営危機に陥りましたが、2012年に復活しました。新しいインクスの革新手法として、2012年4月に書籍「ちえづくり」が日経BP社より出版されました。インクスの事業や具体的な取り組みについて、お話を伺いました。
 
★17:00-18:30 セッション2
・特許戦略工学分科会(オーガナイザー:赤間淳一・片岡敏光・安彦元・久野敦司):講義室 K
   テーマ:「会計とファイナンスの基礎及び知的財産に係る会計」
   講師:高橋孝治 様(公認会計士)
今月は、通常の例会ファイナンスの基礎及び知的財産に係る会計について学びました。先ず、会計及びファイナンスの下記のような基礎についてわかりやすく教えていただきました。会計の学習体系/ 監査とデューディリジェンスの違い/ 価格(Price)と価値(Value)の違い/ 事業価値・企業価値・株主価値 これらの知識をベースに、「我が国の企業結合会計基準ではM&Aの際には無形資産を評価し計上しなければならない。」ことについて、その基礎的な内容について説明していただき、今、話題のM&Aを巡る知的財産と会計の関係について、考えました。
 
・産学連携分科会(オーガナイザー:長壁健・鈴木睦昭・杉浦美紀彦・林聖子・矢上清乃):講義室 L
   テーマ:展示会での大学技術の売りこみ方 -海外と国内-
   講師:東大TLO 代表取締役社長 山本貴史 様
 大学の技術移転において、展示会での売り込みは、多くのビジネスチャンスを含んでいます。今回、東大TLO 山本貴史様に、実際の技術の売り込み方をご指南いただきました。具体的内容として、ビジネスマッチングの場としての展示会で、気を付けることを全体的な話として、展示会前(コンタクトの仕方)、展示会期間中(資料の作り方、見せ方)、展示会後(フォローアップ)に分け、討論を行いました。さらに、海外展示会と国内展示会の違いや分野別の売り方(たとえば、希少疾患、スクリーニング系のマウスなどの売り込み方)など、参加者とともに、議論しました。
 
・知識流動システム(KMS)分科会(オーガナイザー:藤井優子・長谷川実里・西村由希子):講義室 I
 今回は引き続き絵本の作成と、7月の発明発見教室に向けてコンテンツの検討・準備を進めました。絵本の作成は着々と進んでおり、これから絵を入れる段階です。発明発見教室は、小学校を訪問し、子供たちと交流しつつ発明や発見の面白さを知ってもらうイベントです。KMSオリジナルの絵本の読み聞かせもします。子供たちのエネルギー&発想に驚かされることしばしばです。