第165回 知的財産マネジメント研究会(Smips)

第165回 知的財産マネジメント研究会(Smips)
日時 2015年2月7日(土)
場所 政策研究大学院大学・六本木校舎5F

事前登録不要・参加費無料です。

開催プログラム(どちらの分科会・セッションに出席しても結構です。)
★13:00-14:30 セッション1

○ 産学連携によるイノベーション分科会(山本貴史)
   テーマ:研究成果の商業化について
   講師:藤原善丞 様(早稲田大学)
 今回はオープンディスカッション形式で開催いたします。お気軽にご参加下さい!よろしくお願いいたします。
 
○ 法律実務(LAP)分科会 (足立昌聡)
  テーマ: 特許になれないイノベーション
 医療行為と数学的/統計的手法の2つを取り上げます。すでにご承知のとおり、人間を手術、治療又は診断する方法、いわゆる「医療行為」については、日本では「産業上利用可能性がない」との取扱いがなされ、クレームの仕方を工夫しない限り、特許を取ることができない状況があります。また、データの解析手法など、数学的/統計的手法についても、クレームの仕方を工夫しない限り、「自然法則を利用していない」と評価されています。元々は、医療行為や学問の自由を保護しようと始まった運用ですが、最近では、このような運用が日本の競争力を削いでいるという意見も強くなってきています。特許性が認められた例、否定された例を比較しながら、特許とすべき範囲とはどのようにあるべきかを議論したいと思います。
 
○ 知識流動システム(KMS)分科会 (西村由希子・天元志保・長谷川実里・藤井優子)
 KMSは、市民と大学・企業間の知識格差を埋めるために、「どうすれば大学や企業の知識・技術を一般にわかりやすく流動できる か」について研究することを目的として、2002年4月にsmipsの分科会として発足しました。今日の具体的な活動としては、小学生を対象とした絵本を使った知財教育の提案、また、知財を生み出す次世代人材である子供たちに発明や発見の重要さを伝え、その元となる気づきを花開かせるワークショップを企画・実施しています。
 今回の全体セッションは、上記のようなKMSの活動から子どもの好奇心、そこから育まれる科学的思考をメインにしていますが、その要素は多様な方々にも適応するものと思っています。本日のKMSは、全体セッションの講師を務めてくださる塩瀬先生も交えて、これまでに東川小学校で行った13回の発明発見教室を振り返りながら、今後取り組むべき方向性を探るべく、科学的な思考を生み出す場づくりについて考えます。お気軽にご参加ください。
(全体セッション後の懇親会を企画できない為、その場に代えて塩瀬先生との交流を、ぜひKMSで!)

 
○ 研究現場の知財分科会 (山田光利)
   テーマ:共同編集事典による知のアーカイブ
   講師:「WAQWAQプロジェクト」関係者様、ニコニコ大百科編集者様、他
 1〜3月は「知のアーカイブ」で括ったテーマで開催しており、 1月に取り上げた「イベントで生まれる知のアーカイブ」に続いて、2月は「共同編集事典による知のアーカイブ」を取り上げます。・Wikipediaに学術的な記事を増やす試み「WAQWAQプロジェクト」の関係者( http://www18.atwiki.jp/waqwaq-project/)・ニコニコ大百科の初期から活動されている編集者(https://drive.google.com/file/d/0B8U-li2abrExLURKd2RqUW14c2s/view)などの方々をお招きして、・共同編集事典を編集したくなるモチベーション・共同編集事典を参照する際のポイント等々を考えていきたいと思っています。
 
○ フードビジネス分科会(オーガナイザー:塚田周平、島田宝宜)※偶数月開催
   今月はお休みです。
 
★15:00-16:30 全体セッション:講義室 L
   テーマ:「好奇心から科学的思考へつながるワークショップデザイン」
   講師:塩瀬 隆之 様(京都大学総合博物館 准教授、伊賀流忍者博物館 顧問、日本科学未来館 “おや?”っこひろば 総合監修)(KMS分科会による企画)
 概要:「勝手に触っちゃだめ」「順番が違うでしょ」「早くしなさい」…子どものことを想えば想うほど、先回りして口をついて出る言葉に後悔してしまいます。「子ども自身が気づくのを待たないといけない」、と気負えば気負うほど、どうしてよいのか、戸惑ってしまいます。そのようなとき、おすすめしたいコツは、教えたい気持ちをグッとこらえて、子ども自身の「まなざし」を注意深く見つめること、そんな想いで総合監修の機会をいただいたのが日本科学未来館に2014年6月にオープンした、「おやっこ広場」です。お子さん自身の好奇心から芽生えるハテナが大きくなることが、科学的思考の第一歩であり、その力こそが一生涯学び続けて人生の荒波を生きる力に結実します。本論では、好奇心から科学的思考へつながるためにデザインした、様々なワークショップについてご紹介します。
 
★17:00-18:30 セッション2 :いずれかお好きなものにご参加ください
○ 特許戦略工学分科会 (片岡敏光・赤間淳一・安彦元・久野敦司・岡崎邦明・永井隆)
 テーマ:「イノベーションを動かす自分力」~スティーブ・ジョブスと孫正義氏の行動から学ぶ~
 講師:片岡オーガナイザー、岡崎オーガナイザー
 今回は、孫正義氏の発明遍歴と知財戦略について片岡が発表し、その後、「二人がとった行動」と「取り巻く人間環境」および「イノベーションを動かす人材と組織」について、岡崎オーガナイザーが分析しましたので、「イノベーションを動かす自分力」と題して発表していただきます。そして、イノベーションが求められる時代における自分力の発揮と組織のあり方などについてディスカッションしたいと思います。奮ってご参加下さい。
 
○ 知財キャリア分科会 (上條由紀子・楠浦崇央)
 今月はお休みです。
 
○ 産学連携分科会 (長壁健・鈴木睦昭・杉浦美紀彦・林聖子・矢上清乃)
   テーマ:ビジネスモデルキャンバスを使ってみよう!(2)※2か月連続ワークショップ
   講師:木下忠 様(東北大学産学連携推進本部 知的財産部 特任准教授)
 今月の産学連携分科会は、2か月連続の企画の、ビジネスモデルジェネレーションに関するワークショップです。先月の分科会に参加されなかった方も大歓迎です。木下様からも「今回初めての方も想定してワークショップを進める。」と聞いております。
 木下様は、大学での研究開発の後、特許庁に入庁し、審査官として特許審査の実務に従事。2012年8月から東北大学産学連携推進本部知的財産部において、産学連携活動に従事されております。一方で、弁理士/中小企業診断士として、中小企業支援や研究会活動を通じて、中小企業やスタートアップのビジネスモデルの立案・改善提案を行っております。特に、セミナー・執筆活動を通じた「ビジネスモデルジェネレーション」(翔泳社,2012年)のビジネスモデル立案のフレームワークの普及を進めています。
【講師からのメッセージ】
 企業の新規事業開発やスタートアップ、戦略デザインを行なう方法として普及してきている「ビジネスモデル・キャンバス」。
これは戦略的思考を視覚化した画期的なフレームワークで、これまで、定義が様々だったビジネスモデルに対して、共通の記述法を定め、個人やグループでアイデアベースから事業計画まで練り上げていくための強力なツールとして、多くの賛同者を得ています。今回のセミナーでは自社のビジネスモデルをどのように評価し改良していくかそのきっかけについてワークを通じてご案内いたします。

※詳細は随時更新いたします。
※フードビジネス分科会は偶数月開催。