第179回知的財産マネジメント研究会(Smips)

第179回知的財産マネジメント研究会(Smips)
日時:2016年5月14日(土) 場所:政策研究大学院大学5F 参加費:無料

開催プログラム(どちらの分科会・セッションに出席しても結構です。事前登録等は一切必要ありません。一部分だけの参加でもかまいません。)

※詳細は随時更新いたします。

★13:00-14:30 セッション1

○ 知識流動システム(KMS)分科会 (西村由希子・天元志保・長壁健)講義室 I
7月16日(土)に東川小学校で大規模に行う発明発見教室の具体的な計画を立てます。企画から関わってくださる方だけでなく、当日運営のみでならOKよという方、お気軽にご参加くださいませ。また、ご連絡をお待ちしております!先月のKMSでは西村姉御と長壁さんがKMSの年間計画などをまとめましたが、今年は発明発見の絵本読み聞かせやワークショップへのニーズが多く寄せられています。また、昨年から取り組んでいる研究者向け科学コミュニケーション研修も研究機関からお声がけいただくことが増え、今のところ1月に一度のペースで行う予定です。これらの事業をどういったミッションに基づいて実施していくか、KMSの未来の姿を考えつつの、今月のKMSです。
これらの情報は近日HPでご報告します!(更新遅くてすみません!)
https://www.smips.jp/KMS/
 
★15:00-16:30 全体セッション:講義室 L
 テーマ:「日本最大級の「ものづくり」マッチング・プラットフォームによる、オープンイノベーション促進システムの構築」
     講師:長友 理恵様(リンカーズ 株式会社 ディレクター)
Linkersは、大手企業と全国の中小・ベンチャー企業の仲介役として、ものづくりのマッチング・プラットフォームの創生に向けて、全国のコーディネーターのネットワーク化に取り組んでいる企業です。今回は、同社ディレクターの長友様に、同社の現在の活動概要、これから取り組もうとしていること、今後の課題等について、お話をうかがいます。

 

★17:00-18:30 セッション2 :いずれかお好きなものにご参加ください
※分科会の詳細が決まり次第更新いたします。
○ 産学連携分科会(長壁健・鈴木睦昭・杉浦美紀彦・林聖子・矢上清乃)
     テーマ:「打てば響く産学連携を目指して」
     講師:永井明彦 様(国立大学法人筑波大学産学連携部産学連携課技術移転マネージャー 博士(学術))
産業界(半導体専門商社)から大学研究者を経て、大学で技術移転マネージャーをされている永井様を講師にお招きし、産業界と学の両方のご経験から、「打てば響く産学連携を目指して」についてご講演いただきます。
※分科会終了後は懇親会(実費)を蒼龍唐玉堂 龍土町で予定しております。
  
○ 特許戦略工学分科会 (片岡敏光・赤間淳一・安彦元・久野敦司・岡崎邦明・永井隆)
     テーマ:2015年度活動報告、2016年度活動計画の発表
         「発明促進と発明者の地位向上の方策」についてディスカション

特許庁から発表された「職務発明に関する指針(35条6項)」https://www.jpo.go.jp/seido/shokumu/shokumu_guideline.htm
に関連するホットなテーマとして採り上げました。初の試みとして、京都在住の久野オーガナイザーを交えて討議するためWeb会議を企画しました。先ず、上記のテーマについて、久野オーガナイザーからWeb上で発題していただき、その後、東京―京都でのディスカションを予定しております。
【久野オーガナイザーから提案された論点候補】
1.企業における経営者の報酬と発明者の報酬の決め方の論理には、いかなる違いがあるのか? そして、その違いは妥当なのか?
経営者の報酬の決め方について、金融庁の企業財務研究会での論理展開が下記ドキュメントにあります。http://www.fsa.go.jp/frtc/kenkyu/gijiroku/20130604/01.pdf
発明者の処遇についての調査として、下記ドキュメントがあります。http://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2015/07/pdf/051-065.pdf
経営者も発明者も企業の経営資源を利用したり、企業から報酬を得ていることは同じですし、企業発展のために普通ではないアイデアを創出したり、意思決定をしたり、リスクにチャレンジしたり、インセンティブを必要としていることは同じです。しかし、経営者と発明者では報酬の金額に雲泥の差があります。たぶん、経営者と通常の発明者を比較することが間違っているのでしょう。経営者と比較すべきは、その企業の新たな成長の基礎となる基本発明の発明者であり、一般的な普通の発明の発明者は企業では係長クラスのマネジメント最下層と報酬などを比較すべきなのでしょう。

2.発明者の利益を代表する団体が存在しないこと。
3.発明学という学問分野が社会的に認知されたものとしては存在していないので、発明の価値や困難さが社会に認識されていない。
トヨタ、パナソニック、シャープ、ソニー、ホンダ、オムロン、サンリオ、ソフトバンク・・・など、今日の早々たる大企業の創業者は、経営者であると同時に、独創性豊かな画期的な発明の発明者でもあります。明日の日本を元気にするという視点からも、ご一緒に考えてみましょう。

  
○エンタメと知財分科会(新井秀美・山田光利)HP
     テーマ:今後の音楽著作権の在り方とは?ネットでつながる社会においていか に音楽製作者はお金を稼ぐべきか
 講師:谷口 元様(元エイベックス・ミュージッ ク・パブリッシング代表取締役社長、現株式会社東京谷口総研代表取締役社長)
【講演概要】
近年AWA、LINEmusic、AppleMusic、Spotify、KKBOXなどの月額固定の音楽聞き放 題サービスが誕生しています。またtunecore 、CDbabyなどiTunesなどの楽曲ダ ウンロード販売会社への仲介を行う事業も複数存在しています。こうした音楽ストリーミングサービスやyoutubeでの著作権など、デジタルの進 化に伴い目まぐるしい事業が産まれている音楽業界において音楽著作権の管理・ 印税の分配がますます複雑になってきています。これらのサービスは本当に音楽制作者にお金が入る仕組みになっているのでしょ うか。また、ラジオやテレビからwebへ音楽消費の場が移行していく中で、JASRACを中 心とした印税分配といった著作権の在り方から、現場の意識がどのように変わっ ていくのでしょうか。JASRACの単独管理についてイーライセンスとの最高裁判決が昨年出ましたが、著 作権管理団体のこれからの役割はいったいどうなっていくのでしょうか。さらにアニメ等がトリガーとなって日本の音楽が海外の市場に出る機会も増えて いますが、海外で発生した印税をどのように制作者へ分配するのかという問題も あります。そもそも日本と海外では印税分配を含む音楽著作権管理方法の違いも あります。今回は、アーティスト活動の支援サービスを提供している音楽のスタートアップ 「Frekul(フリクル)」との事業提携も行っている元エイベックス・ミュージッ ク・パブリッシング代表取締役社長、現株式会社東京谷口総研代表取締役社長をお迎えして、お話しを伺います。
 
【参考】
東洋大学 安藤 和宏先生
音楽著作権管理事業者の現状と課題――なぜJASRACの独占は崩れないのか――
https://toyo.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=7922&item_no=1&page_id=13&block_id=17
 

音楽配信ビジネスの現状と課題
年報知的財産法2014 2-8 2014年12月
 

2015年4月28日JASRACは「新規参入妨害」確定 著作権料徴収で最高裁が判決
http://www.huffingtonpost.jp/2015/04/28/jasrac_n_7158844.html
 

<Frekul>
http://frekul.com/
 

<All Digital Music>
http://jaykogami.com/category/音楽サービス/spotify
 

※エイベックス・ミュージック・パブリッシング様は著作権管理・開発を目的と した企業です。
http://avexmusicpublishing.com/
  
今回お休みの分科会:
産学連携によるイノベーション分科会(山本貴史)
法律実務(LAP)分科会 (足立昌聡)
知財キャリア分科会 (上條由紀子・飛澤宗則)