第207回知的財産マネジメント研究会(Smips)

第207回知的財産マネジメント研究会(Smips)
日時:2019年11月9日(土) 場所:政策研究大学院大学5階 参加費:無料

開催プログラム(どちらの分科会・セッションに出席しても結構です。事前登録等は一切必要ありません。一部分だけの参加でもかまいません。)

 
★13:00-14:30 セッション1:いずれかお好きなものにご参加ください
 
○ 産学連携によるイノベーション分科会(山本貴史・隅藏康一)
    テーマ:ロボットレストラン用シミュレータ等の開発と知財戦略
    講演者:大内 秀治 様(弁理士)
    ※日本知財学会・知財学ゼミナール・オープンセミナーとの共催企画として開催いたします。
 
 大内弁理士が在職中に大学院で研究した「ロボットレストラン用シミュレータ」(ロボットがフロアで働くレストランについて経営シミュレーション・動作シミュレーションを行うもの)などの事業化を図っている過程を、その知財戦略と共に紹介する。
 
★15:00-16:30 全体セッション
    テーマ:科学とデザインの接点
    講師:辰巳 明久 様(京都市立芸術大学 美術学部 教授;認定NPO法人健康医療評価研究機構 学術諮問委員;京都大学大学院医学研究科 非常勤講師)
   https://www.kcua.ac.jp/professors/tatsumi-akihisa/
   https://twitter.com/akihisatatsumi/
    ※ KMS分科会(西村由希子・天元志保・長壁健)による企画です。
 
【概 要】「技術は、スペックを移動するだけのものではない」
 その裏、横、先にあるものを見つめ、科学や技術との“共感しやすい接点”を探ろうと、辰巳教授はデザイン-知財-医療・工学・看護へのアプローチを考え、 日々取り組みを進化させている。
 今回は、毎年、京都dddギャラリーで開催している「グラフィックで科学を学ぼう」展(www.dnp.co.jp/CGI/gallery/schedule/detail.cgi?t=2&seq=00000723)の事例をはじめ、
 大阪大学知的基盤総合センターと共催する「医看工芸ものづくりワークショップ」(http://www.osaka-u.ac.jp/ja/news/seminar/2019/05/8232)を通じた人材育成など、近年のアクティビティもご紹介いただきます。
 
★17:00-18:30 セッション2 :いずれかお好きなものにご参加ください
 
○ 知識流動システム(KMS)分科会(西村由希子・天元志保・長壁健)
    テーマ:全体セッションの続き
    講師:辰巳 明久 様(同上)
    全体セッションに続けて、議論を深堀りします。
 
○ 特許戦略工学分科会 (片岡敏光・赤間淳一・安彦元・久野敦司・岡崎邦明・永井隆)
    テーマ:企業における事業戦略と知財戦略―オープン&クローズ戦略で事業創出―
    講師:林 力一 様(東京知財経営コンサルティング 代表弁理士)
 
【講演者からのメッセージ】
 最近の欧米企業の成功事例から、日本企業がオープン&クローズ戦略を成功させるためには、以下の3点がキーになると想定される。
① オープン領域でのR&D投資を戦略的に行う。
② アライアンスを促進するために、オープン領域での知財マネジメントを適切に行う。
③ オープン領域でのR&D投資に対する責任を明確にする。
 つまり、日本企業がオープン&クローズ戦略を成功させるには、製品の構成要素の間をつなぐ仕様・インターフェースを設計することで、自社の部品を、他社の部品と組み合わせて、事業の効率化を図りながら、顧客志向のソリューションを完成させることができる、アーキテクチャ思考でのオープン&クローズ戦略が重要である。また、アライアンスをする際に必要な知財マネジメントを強化することと、それらを実現するための管理体制を企業内で整備することが重要である。
 
【講演者のプロフィール】
・トヨタ自動車(課長職)、三菱重工業(課長職)、LIXIL(知財部長職)を経て、MonitorDeloitteにて経営コンサルに従事。現在は、東京知財経営コンサルティング(TIPC)の代表弁理士を務める。企業の知財実務経験として、特許出願戦略、知財クリアランス、リバースエンジニアリングに基づく特許侵害評価、米国特許訴訟、グローバルR&D体制での知財ガバナンス等多数。直近の経営コンサルティングの経験としては、自動車業界、医薬業界、飲料水業界などで、知的資産を活かした事業開発、アライアンス戦略、エコシステム戦略、スタートアップのスカウティング活動、及び、デジタルトランスフォーメーション、SDBs起点での事業開発などに関するマネジメントがある。
・筑波大学経営学(修士)、日本大学法学(学士)、同志社大学機械工学(修士)
 Franklin Pierce Center for IP at the UNH School of Law (Summer School)
著書:「ビジネス・エコシステム構築における知財戦略に関する研究」、「日本におけるオープンイノベーションの動向と知的財産戦略」
 
○ エンタメと知財分科会 (新井秀美)
    テーマ:「Webにまつわる法律の考え方〜事例や事件を題材にクリエイティブを考える」ならびに
        「スタートアップ企業に関する話」

    講師:新井秀美オーガナイザー
今回は、新井秀美オーガナイザーから、先日11月1-2日に開催されたWordCamp Tokyo 2019(WordPressのカンファレンス。WordPressとはブログなどのサイトを専門知識なくても比較的簡単に作ることができるツール(CMS))で話した内容「Webにまつわる法律の考え方〜事例や事件を題材にクリエイティブを考える」と、10月15日に東京大学教養学部統合自然科学科の講義(隅藏康一Smips総合オーガナイザーの「知財・技術経営論」の講義)のゲスト・スピーカーとして話した内容(スタートアップ企業に関する話)を中心に、話題提供があり、それを踏まえて意見交換を行います。
 
今回お休みの分科会:
○ 法律実務(LAP)分科会 (足立昌聡・山田光利)
○ 産学連携分科会(長壁健・鈴木睦昭・杉浦美紀彦・林聖子・矢上清乃)
○ 知財キャリア分科会 (上條由紀子)